《シリーズ・『裁かれる細菌戦』 vol.3_10ページ》






第一章 七三一部対等に関する日本側の文書・記録について

第一節 文書・記録の所在

 七三一部隊は、一九三六年(昭和一一年)に関東軍防疫部として設立され、一九四〇年に関東軍防疫給水部と改称された。翌一九四一年には、満州第七三一部隊となり、一九四五年には、満州第二五二〇二部隊と称するようになった。

 七三一部隊をはじめ、日本陸軍の細菌戦部隊(以下、七三一部隊等と略す。)に関する文書・記録のうち、日本国内にある主なものは、つぎの通りである。

 @  慶応大学図書館が所蔵するもの
     加茂部隊「きい弾射撃に因る皮膚傷害並一般臨床的症状観察」、陸軍軍医少佐池田苗夫・陸軍技師
     荒木三郎「破傷風毒素並ニ芽胞接種時ニ於ケル筋『クロナキシー』ニ就テ」等。

 A  国立公文書館が所蔵するもの。
     陸軍技師吉村寿人「凍傷ニ就テ」(一九四一年一〇月二六日)等。

 B  狭山市立図書館が所蔵するもの。
     「陸軍中将遠藤三郎日誌」(以下「遠藤日誌」と略す。)

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