《シリーズ・『裁かれる細菌戦』 vol.3_18ページ》






 その結果、これらの日誌の一部に「従軍慰安婦」制度に関する極めて重要な記述があることを発見するが、それ以上に、細菌兵器開発のための人体実験や、実戦における使用計画、および使用の事実そのものに関する記述が極めて多いことに気がついたのである。

 そこで、立教大学大学院学生(当時)の伊香俊哉氏と共同で、日誌の解読を進め、一九九三年一二月に「日本軍の細菌戦」という論文にまとめたのである。ついで両名は、『七三一部隊と天皇・陸軍中央』(岩波ブックレット・一九九五年)という本を刊行するにいたった。

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